しかし、今日が暦の上での入梅となる。
雑節の一つで、芒種(ぼうしゅ=6/6)から5日目だが、年や地方によって入梅の時期は異なる。
梅雨は春から夏に変わる時に起きる雨期のことで日本特有の現象と言われる。
この時期に梅の実が熟すので「梅雨」と名付けられた。
スーパーに行くと梅酒・梅干作り一式が並んでいる。
去年初めて梅干作りをして、自家製梅干に重宝している。
今年も挑戦してみようと思う。
今日は旧暦で言うと5月14日でまだ皐月(五月)。
この時期に降る雨を「五月雨(さみだれ)」とあてはめた。
本来この「サミダレ」は田の神(サガミ)の水が下垂ると言う意味。
その「サミダレ」を「五月雨」と書いた。
『五月雨を集めて早し最上川』(芭蕉)
『おくのほそ道』では梅雨時を平泉から象潟まで旅している。
当時の徒歩旅行を思うと、梅雨の天候の悪さはどんなにか難儀なことであったろう。
しかし、芭蕉は旅情豊かな句を残す。
特に平泉はこの旅の大目的地でもあったので、五月雨も感動の演出者。
『五月雨の降りのこしてや光堂』(芭蕉)
芭蕉の見た中尊寺は風雪にさらされて損壊していたようだ。
しかし、光堂だけは五月雨も遠慮して降りのこしていると見た。
博打屋も何度かこの地を訪れているが、かなり昔から世界遺産を目指す垂れ幕があったように記憶する。
おそらく金色堂を訪れた多くの人が「えっ?」と思うのだろうが、すっぽりと建物の中に収まり、ガラスに囲まれた光堂は予想外に小さい。
多分、金閣寺や銀閣寺のようなイメージを抱くとその差を感じる。
最上川も二度訪れた。
残念だがこの時期の風情は知らない。
代わりに、降りしきる雪の中を舟下りをしたが、五月雨を集めて奔流となる光景は想像に難くない。
降ったり止んだりの今日(11日)の五月雨だが、止んだ午後傘を持って西武園に出向いた。
前橋の決勝1レースと決めていた。
パーキンス・ボティシャー対地元天田との争い。
誰をどう買うかは配当次第。
当然、パーキンス・ボティシャー天田の3連単450円が1番人気。
ボティシャー・パーキンス・天田が720円。
オッズを見ると、天田に勝ってもらわないと安すぎる。
しかし、この外人2人は桁違いに強いし、展開要らずのレースが出来る。
問題は今日はパーキンスがボティシャーの前を走る。
パーキンスの方がレース経験も多く、一日の長は否めない。
迷った挙げ句パーキンスからの1番人気を本線に450円を取りに行き、ボティシャーからの車券を押さえに回した。
レースは外人2人の捲りで、博打屋はそのまま!と心で叫んだが、ゴール前ボティシャーがパーキンスを差してしまった。
3着は天田が確保し7-2-1,720円(写真)。
ボティシャーからの車券は散らしたばかりに押さえ車券では本線を賄えない。
パーキンスを差せると思わなかったが、22歳のボティシャーはすっかり競輪の戦い方を身につけたようだ。
パーキンス・ボティシャーの裏表を五分に買っておけば、高い方になり、なにがしかはオアシになった。
珍しく博打屋が1番人気を厚目に買うとこの結果。
裏目千両と言うが、博奕は己れの気持ちとの戦い。
博打屋も気持ちに負けてしまったか。
『五月雨に一つ二つの落とし穴』(愁思符庵)