花が終わった紫蘭の葉は大きくなり、鮨屋のカウンターに敷かれるバランの葉に似ている。
明け方の雨はまだ車が水をはじく音を出すほどでなかった。
2・3日前の深夜、やけにカエルの鳴き声が賑やかになったので、朝上原さんの畑を見に行くと、やはり水が引いてあり田んぼ作りの準備がしてあった。
あのカエルは一体何処から来たのだろう。
水を得た魚と言うが、水を得たカエルも嬉しそうだ。
今日は関東地方も梅雨入りした。
去年より3日早いそうだ。
しばらく傘が手離せそうにない。
梅雨入りと同時に紫陽花か一斉に色付き始めた。
そろそろ北鎌倉の明月院も良いのではないか。
梅雨入りと同時に、紫陽花を思い浮かべるとは、如何にも雨に似合う花と言える。
梅雨の鬱陶しさを慰めてくれる為に咲く花のようだ。
水を得て活き活き花を咲かせるのは他にもある。
『どくだみの踏まれてそこにありにけり』(愁思符庵)
気の毒な名前を付けられたドクダミが一斉に白い花を咲かせている(写真)。
普段は目立たぬこの薬草だが、花を咲かせるか、踏まれて葉から強い匂いを出さない限り、人々にその存在を知られない。
潰されない限り匂わない薬草なのに、あろう事か毒ダミとは誰が名付けたか。
しかし、日頃無視されるこの薬草が、この時期存在を誇示するのは健気だ。
八重のドクダミも綺麗だ(写真)。
庭の片隅か、便所の軒下辺りに繁殖するので日陰者のイメージが強いが、この薬草に昔どれだけ世話になった事か。
化膿する出来物にはなくてはならない薬草だ。
傘をさして水無月の花を探すのも悪くない。
今日(5日)から川崎競輪は「花月園メモリアルin川崎(G3)」が始まる。
5回目の今回で終わりになるそうだが、花月園競輪が閉じて5年も経つのかと、最終日に行った思い出が甦る。
花月園に行く楽しみを知って1年足らずで閉鎖されたので博打屋としては残念でならない。
特に近くにある総持寺に立ち寄るのが楽しみだった。
石原裕次郎の命日が近付くと話題になる寺だが、曹洞宗大本山と言う由緒ある寺。
山号を諸嶽山(しょがくさん)と言う。
競輪に出向く前に10万坪に及ぶ広範な敷地を散策するのが常だった。
花月園が閉じて以来鶴見に行く機会がない。
花月園の名物、モツ煮込みの味と共に忘れ難い思い出だ。
その花月園所属の選手は川崎や平塚所属に散って行ったが、今回も何名か参加している。
同じ地元選手でも、この開催に懸ける思いは人一倍だろう。
雨の川崎に出向き、後半3レースを見た。
改装後の新スタンドは一般席が3階まであるが、フロアに椅子も多く、1センター沿いにバルコニーがあるので、レースはそこで間近に見られる。
後はインドアで夏冬に優しい造りとなった。
環境は良くなったが、川崎は名うての客筋悪しの地。
器を整えて貰い、どこまで古い競輪ファンたちが行儀良く過ごせるか怪しい。
10Rが14万車券となり出鼻を挫かれた博打屋は、11・12Rも取り損ね。
地元選手が売れ筋になるので配当が片寄る。
人気を頼ると安い配当に悩む。
雨に歌えば、の帰りの筈だったが、まだ月替わりの恩恵のツキは巡って来ない。
安田記念が間近に迫り、週末資金は明日(6日)の川崎に懸かる。
花月園残兵に頑張って貰うしかない。
それにしても、先週の桜花賞に続くG3だが、メンバーは小粒だ。