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Channel: 梶山徹夫の『愁思符庵日記』
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『春疾風( はるはやて) 』

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生暖かい風に霧雨が混じるような朝だったが、明るくなって雨は上がった(3日)。


今日は出直しの病院通いだが、行き帰りの電車やバスの車窓からの花見だと思えば、時間を奪われる代償にもなるか。


午後になって風が強くなった。


『春疾風』かなと、満開の桜や、咲き始めた梨の花が気になる(写真)。


『春疾風』は『春嵐』『春荒』『春はやち』などの季語と同じだが、「はやて」「はやち」は強風を表す語で、古くは『竹取り物語』にも見られる。


この『春疾風』は昭和になってからの季語と言う。


西高東低の冬型の気圧配置が崩れ、低気圧が日本海を北上する時に嵐を呼ぶ。


その後、寒冷前線の南下にともなって突風が生じる。

今日(3日)の風はその『春疾風』に近い。


この季語の語感としては、なまぬるい強風が土ほこりをあげて吹き続ける日を思い起こさせる。


『春疾風吹っ飛んで来る一老女』(山田みづえ)


今日も開店休業の1日。


気の進まない作文の為に『春疾風』の音を日がな机の前で聞いていた。

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