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Channel: 梶山徹夫の『愁思符庵日記』
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『彼岸入り』

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明るさに暖かさが加わる春の朝(18日)。


今日は彼岸の入り。


『毎年よ彼岸の入りに寒いのは』(正岡子規)


思えば、彼岸の入りには毎年この句を取り上げている。


この句には、21日に迎える「彼岸の中日」が意識されており、「暑さ寒さも彼岸まで」と言う言い習わしに基づいている。


つまり、彼岸の中日(21日)を境に、「寒い春」から「暖かな春」に変わるとされているので、「彼岸の入り」はまだ「寒い春」の部類。


その事を子規の母親が口にし、そのまま親しみやすい句に仕立てた。


彼岸と言うのは、春分と秋分を中日として、その前後3日間を指し、最初の今日(18日)を「彼岸の入り」、最後の日(24日)を「彼岸明け」と呼ぶ。


彼岸と言うのは、向こう岸の意味で極楽浄土を指す。


現世のこちら岸は此岸(しがん)と言う。


この間、寺院では彼岸会(ひがんえ)と言う法会が行われ、信者は寺院参詣、説法聴聞、墓参などを行う。


彼岸の梵語は「波羅密多」で、煩悩の此岸を離れて、涅槃の世界にたっすると言う意味がある。


珍しく、この句に反して今日(18日)は暖かそうだ。


我が『愁思符庵』の庭の菜の花を眺めながら、食べ時なのではないかなと、まだ此岸の煩悩の世界(写真)。


予定していた梨作業も無くなったので、幸か不幸か京王閣の日本選手権を商えと言うことか。


彼岸に旅立つ7日間の始まりだと言うのに、煩悩の塊、儲けた損したの世界に出向くのだから博打屋も只の人。


折しもクラブ馬主ローレルの社員、小久保君からメール。


浅井ですかね、新田ですかね、と今日一番悩ましい10Rの打診。


新田じゃないのかと返信したが、そんな事より、今週のクラブ馬で頼りになりそうなのはいないのかと言っておいた。


折角の京王閣でのG1だが、朝から出向く意欲はない。


午前中は雑用で潰れる事が多い。


今日(18日)も主夫などをして時間に追われた。


まだクリーニングに出していない、先日の冬物喪服が気になって仕方がない。


ズボンに焼酎を浴びたので、丁度良いクリーニング出しの仕舞い時。


因みに喪服は幾らかな、冬物割引きなどしていないかなとクリーニング屋に問合せしてびっくり。


何と喪服は3500円すると言う。

ええっ?と事の重大さに気付かされた。


悩ましい事態だ。


少し嬉しいのが目の前の4冊の文庫本(写真)。


昨日、とあるゴミ出し所に捨てられていたのを失敬した。


持ち主は読んだのかと思われる新しさだ。


『昭和二十年夏、女たちの戦争』(梯久美子・かけはしくみこ、角川文庫)


『虚空遍歴・上』(山本周五郎・新潮文庫)


『柳橋物語むかしも今も』(山本周五郎・新潮文庫)


『利他』(稲盛和夫・瀬戸内寂聴、小学館文庫)


惜しむらくは『虚空遍歴』の下がないのが残念だが、捨て主を想像するのも楽しいが、博打屋の未読の本だから眺めているだけでワクワクする。


少し出遅れた感の京王閣。

昨日より人出は多く感じ、G1らしい雰囲気もある。


9・10・11Rを商い所と出向いたが、結論は全敗。


9Rは天田・神山拓弥の裏表を絞り切り、逆になってしまい神山に勝たれた。


10Rは浅井か新田かの小久保君の打診だったが、ここは稲垣・村上義弘が売れ筋。


新田は売れていたが、浅井・金子はやや人気薄。


博打屋は新田から浅井・金子は買ったが、浅井からの車券は買わなかった。


いつもなら、浅井から金子・新田の2・3着フォーメーションを押さえるが、予算が村上ラインへの押さえに回ってしまった。


村上ラインに惑わされなければ、浅井・新田・金子1-3-9,15730円はヤッタね!ものの好配当だった。


さすがに博打屋もめげた。

11Rは武田か山崎かの争い予想。

そこに井上・大塚ラインの動向が加わる。


既にG1覇者の山崎のアテにならなさは重々承知だが、売れ筋となると中々切り辛い。


池田・武田・成清のラインが長く武田有利が順当だが、初日の武田も怪しい。


色々懐疑し始めると井上・大塚に気持ちが向かったり、山崎番手・菊地圭尚が恵まれるかとまとまらない。


結局、山崎・菊地裏表からの車券と、武田・山崎の裏表に落ち着いた。


レースは武田・成清が抜け出し3着に大塚と入線。


途中、菊地に車体故障の不利を受け、レースは審議となった。


菊地故障で博打屋の車券は半分以上紙くずだが、もし審議対象の3着大塚が失格になれば、武田・成清・村上博幸となり博打屋の手元にある。


このままなら5540円で博打屋にはない。


失格なら万券近くなる。


しばらく淡い期待を寄せて結果をまったが、結局おとがめなし。


武田1着を疑わない人なら素直に好配当の部類だったろう。


こりゃ誤算だわな、と京王閣を後にした。


本来なら亡くなったケンちゃんでもいるだろうしと、一抹の寂しさを覚える。



いや、色々な知人も平日だから顔を出さない。


居るべき人々を失った京王閣だ。


やはり、博打屋は彼岸には行けそうにない。

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