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Channel: 梶山徹夫の『愁思符庵日記』
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『2014年大晦日』

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前日に比べるといかにも大晦日と言う空気の冷たさ(31日)。


旅に出掛けようと散々悩んだが、今年は新『愁思符庵』での初めての年末年始。

家で過ごすのも悪くない。

しかし、漸く定着しかけた大晦日の旅先泊まりが途切れてしまうのは残念この上ない。


只見線の旅、会津三ころりと呼ばれる三観音探訪も一つを残している。


早戸温泉の自炊棟で、会津から買い込んだ食材でにわか湯治客の仲間入りをするのも、日常を離れた、これぞ旅という味わいを教えてくれるもの。


出来るなら、毎年の定点観測にしたいと願っていたが、今年は博打屋の暮らしが崩れた。


あらゆる意味で、不本意極まる年となり、旅にすら出掛ける余裕がなくなった。


そんな年末だったから、予定はポカリと空いてしまった。


本来なら昨日(30日)のグランプリが終ったその足で、会津に向けての鈍行旅。


今日(31日)は本数の少ない只見線で早戸温泉まで行くのが定番コース。


雪に閉ざされる只見線だが、その雪景色は筆舌に代えがたい。


嗚呼、世が世ならなぁ~と回想しながら朝イチで仕事人・外弟子の留守宅花壇の水撒きと活け花ボランティアに出向き、その足で川口オート「スーパースター王座決定戦」に出向いた(写真)。



留守宅には、仕事人・外弟子のペットたちが待ち受けている。


博打屋からのお土産物はJRAのポーチとカレンダー(写真)。


この中の誰かが、有馬記念ジェンティルドンナの単勝馬券を持っているのだそうだ。



旅に出ない以上、師走の博打屋に休息はない。


しかし、大昔は確かに除夜の鐘が鳴り始めるまで麻雀台にしがみつき、時は金なりを実践していたが、いつの頃からか、昨日(30日)の競輪グランプリが博奕納めとなり、大晦日は旅先となっていた。


まあ、今年はしかたないや、と独りごちながら西川口駅に向かった。


待ち合わせ相手は、知人馬主だが、訳あって名前は出せない。


仮称を家康と呼ばせてもらうが、昨日(30日)の競輪グランプリ後、明日は川口オート「SS王座」だあ~と、その家康氏が雄叫ぶ。



そりゃ、博打屋のセリフじゃないかと思ったが、実はこの家康氏にも深い訳があり、珍しい年末年始を過ごす羽目になっている。


博打屋の知る限り家康氏は、例年有馬記念が終わると同時に、懇意な騎手たちとゴールドコーストに飛び、束の間のバカンスを楽しんでいた。


しかし、その騎手たちにも家庭があり、子供たちが大きくなると、親として年末年始を身勝手に過ごす訳にいかなくなった。


家族水入らずの時間を持たせるためには、家康氏は如何に誘われようと、心を鬼にして断わったのだそうだ。


それはよいが、困ったのは本人自身。


長年に渡り年末年始を留守にしていた家康氏だから、自らの家庭はほったらかし。


奥さんと一人娘は、お父さんはいないものと、慣れきったもの。


その一人娘も既に嫁ぎ、家で待つのは奥さんと仔犬だけ。


待つのはその1人1匹だが、相手をしてくれるのは1匹の方だけ。


必ずしも両者が歓迎しているとは限らないのだ。


「オッツァンだって、何処にも行かないんだろ、だったら川口しかないっしょ」、と前夜(30日)別れ際に唆す。



思えば、中山の最終レース(28日)、立川の最終レース(29日)を取って以来現金収入はグランプリ(30日)のご祝儀のみ。


何年ぶりかの年末博奕三昧、こうなれば毒食らわば皿までの心境。


昼過ぎ、にこにこしながら西川口駅に登場した家康氏と川口オート場まで同行。


さすがに大晦日最後の大レースだけに、西川口駅前は賑やかだった。


乗ったタクシーの運転手が、昨日から全国からやって来たファンを沢山乗せてますよ、と話していた。


大阪から来た3人連れの女性もいたそうだ。


久し振りのオート場。


大混雑だが、気温はさすがに大晦日、寒かった。


家康氏は親の残した会社が川口にもあった関係で、若い頃からこの辺りを遊び歩いている。


何度かこのオート場に一緒に来たが、それもかなり前。

レースは師走博奕らしく荒れに荒れており、3連単ボックス買いで味をしめ始めた家康氏は、いきなり9R31130円をゲット。


見ると8車立てのレースで5車のボックスにしている。


60通りも買うなよな、と茶化すと、十分プラスだべさぁ~とにこにこしながら、こうなりゃ、打つしかなかろっちゃぁ~と10Rを買いに立ち上がる。


その10Rは2960円で、5車ボックスは半分しか回収出来ない。


迎えた決定戦。


流れから見ると、荒れ模様が鎮静化し、ようやくオートらしい配当になり、硬い結果が予感された。


試走タイムも、永井・木村が抜けて良く、オッズも永井中心に木村・中村と売れていた。


博打屋はここは永井1着車券では掛け金からして旨味がない。


木村の逆転なら会津までは何とかなろう、と木村1着の車券で腹を括った。


10周回のレースはさすがに見応えがある。


3コースから飛び出した永井がトップを走る。


何度も何度も木村が迫るが差しきれない。


木村が差さなければ博打屋の淡い旅立ちの道は絶たれる。


隊列は永井・木村・中村の1番人気で変化なし。


残り1周回を残し、スタンドからは大拍手。


絵に描いたような1番人気800円で今年の博奕は幕を閉じた。



家康氏は払い戻しの長い列に並んだが、さすがにボックス車券ではプラスにはならない。


まあ、当てるのも大事だからさ、と駅まで歩く。



う~ん、何年ぶりだろうかねぇ~と、各々の記憶をたどりながら内心、何でこんなオッサンと大晦日のこの一時よ~と考えていた。


そもそも、途中で博打屋は気付いていたのだが、何時からオートレースは8車立てになったのだろう。


確か9車立てではなかったか。


家康氏もその事に気付いていなかった。


2人とも呆けたねぇ~と笑いながら駅近くのお好み焼き屋で三度の忘年会。



紅白が始まろうかという時間にようやくお開き。


途中から見た紅白だったが、この何年かは見ないようにしていた。



ファンには申し訳ないが、紅白は生ステージでやって欲しい。


同時中継の映像はつまらないのではないか。


せっかくの公開番組なのだから、全てステージでやるべきだ。


そんな事を感じた今年の紅白歌合戦だったが、一言で言うならつまらない。



やはり、紅白は旅先で見るのが良い。

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