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Channel: 梶山徹夫の『愁思符庵日記』
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『秋空に祈る』

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『愁思符庵』に3ヵ所ある大窓の内、ベットから一番遠い窓を除いて夜は閉めて寝る。


一つだけ開けた窓は網戸だが、カーテンがあるので夜風は遮らる。


暑からず寒からずの朝を迎えた(17日)。


例年なら残暑と言う言葉が飛び交う頃だが、今年は少し気象が不規則だ。


おまけに首都圏は昨日(16日)の地震で何やら不穏の予兆か。


何が起きるか分からない。

自然も人間社会も個人にも。


明け方、左腕の痛みで目覚めた。


昨夜貼ったノルスパンテープは72時間後から効き始めると言う。


何時もの痛みを抱えた朝を迎えたのも無理はないこと。


ジッと我慢の3日間。


気持ちとしては祈るようだ。


起きてカーテンを開けると、つかさずニャ~と鳴き声。


何処にいたのかカーテンの音に反応した。


ニャ~は良いが、お前を飼ったつもりはないよ、と話しかける。


博打屋でさえまだコーヒーすら飲んでいない。


何がニャ~だよと言いながら、一袋残っている犬用のペースト・フードを少しやった。


も少し毛並みの綺麗な猫なら良いのだが、その辺にいる黒茶虎だ(写真)。


食べるとしばらく毛繕いをして何処かに行った。


牡なのか牝なのか、まだジックリ見たことが無いので分からない。


人には馴れているようで、さほど逃げもしない。


触らせそうだが、まだ博打屋にその気がない。


下手に可愛がると近所の手前がある。


黒いカラス猫の子猫なら良いのにと明るくなった外を眺める。


爽やかな秋だ。


しみじみ神経痛の辛さを味わい、先日の「敬老の日」高齢者デビューを思い知る。


横井也有と言う江戸中期の俳人がいる。


1702年から1783年を生きた人だが、上級武士に生まれながら人生前半で呑気な文筆生活に入った。


この人が老人の歌と言うのを書いている。


「しわがよる ほくろができる 背がかがむ


あたまがはげる 毛が白くなる


手はふるう 足はよろつく 歯はぬける


耳は聞こえず 目はうとくなる


またしても同じ話しに孫自慢


達者自慢に古きしゃれいう

くどくなる 気短になる ぐちになる


思いつくことみな古くなる

身にそうは頭布にえり巻き つえめがね


湯婆(とうば)温石に しびんまごの手


聞きたがる死にともながるさぴしがる


でしゃばりたがる 世話やきたがる」


ふ~ん、また左腕に電流が走る。

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