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Channel: 梶山徹夫の『愁思符庵日記』
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『至誠(しせい)神(かみ)を感ず』

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台風18号が梅雨前線を刺激し、日本列島全域に雨の週明けをもたらした(3日)。
今日のスポーツ紙の競馬面は賑やかである。
秋競馬G1第一弾のスプリンターズSで圧倒的1番人気単勝180円に支持されたビッグアーサーが12着に消え、その夜にフランスで行われた凱旋門賞では単勝1・2番人気を280円と290円で分けあった日本馬マカヒキと英国馬ポストポンドが馬券対象から消えたのだ。
競馬だから何が起きるか分からないのだが、中山のスプリンターズSのビッグアーサーに関しては、パドックを見た人ならある程度予測出来た結果である。
勿論、要因は沢山ある。
福永騎手のド下手な騎乗に依るところが大きいが、博奕としての駒として馬を見るなら、パドックのこの馬を見て懐疑しないのは、博奕センスの無さと言えよう。
博打屋はこの馬を生で見た記憶が無かった。
初めて見るに等しい馬だったが、これでこんなに走っていたの?と疑問を持った。
知人記者たちに漏らした言葉は、ビッグアーサーの頭(1着)は無いと言う結論だった。
土日の中山・芝1200メートルを見て、内枠が決して良い枠と働かない傾向と対策が示されていた。
加えて、急激に蒸し暑さの戻った気象に馬の消耗も予定外の要素となったのではないか。
まさか、福永騎手にどんな展開になろうとも、と言う慢心があったとは言わないが、その慢心に応えられるだけの馬の状態に無かったと言う方が根元的な敗因だったように思える。
その福永騎手が、夜のフジTVの凱旋門賞実況コーナーの解説者として出ているのを見て博打屋はおったまげた。
テレ朝のドラマを見ていたので、レース直前までフジTVの凱旋門賞コーナーを見ていなかったが、どの面下げて凱旋門賞の解説かねと白けたのは確かだ。
その凱旋門賞はマカヒキの惨敗であったが、これとて驚きの結果でもない。
日本馬マカヒキの凱旋門賞初制覇と、海外競馬馬券発売元年との相乗効果に、マスコミがこぞって騒ぎ立てていたが、少し冷静さを欠いたものと見ていた。
JRAにしても、マスメディアにしても、売れれば良いのだからマカヒキの凱旋門賞は世紀のチャンス。
現に初の海外競馬馬券発売は、41億8千万円を越す予想外の売り上げ。
昨日(2日)のWIN5売り上げ5億9千万円強に比較しても関心度の高さが窺える。
しかし、博奕としてこれほど危ういものはない。
オリンピックの直後だけに、日の丸意識に便乗した感もありありだ。
そもそも、今回のマカヒキが言われるほど強いと言うなら、サトノダイヤモンドも同じよう強い。
今年のダービー馬は2頭いたと言うと言い過ぎになるが、2頭じゃ駄目なら或いは2頭ともレベルの低いところでの優秀馬と言うことになる。
アイルランド産馬の上位3着独占は博打屋にも予想は出来なかったが、博奕としての今年の凱旋門賞は、少なくとも過信と期待の混在するレースだっただけに、マカヒキ人気に疑問を持った人には千載一遇の馬券となったか。
9月の重賞戦線が1番人気8連勝と言う、安定前線だったが、10月に入った途端に日仏でのG1戦線が今日の梅雨前線復活の様に不安定模様になってきた。
沖縄を台風18号が接近し数十年に一度と言う災害が予想されている。
大雨・暴風・波浪・高潮特別警報が出される緊迫した事態だ。
18号の進路は太平洋側に張り出してきた高気圧で、予想より日本海側を通るようだが、今日の列島は台風に刺激された秋雨前線がまた復活したようだ。
朝から雨模様で、傘が手放せない1日となった。
午後、久々に六本木に出向くと、町は外国人だらけで不思議な感覚に陥った。
六本木は既にハロウィンである。

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芋洗坂の朝日神社の隣のビルが壊され、新たな工事が進んでいた。
今でしか見られない、見通しの良い朝日神社だ。

イメージ 2


今日(3日)からノーベル賞週間が始まるが、夕方ノーベル賞医学・生理学賞に東工大栄誉教授、大隈良典氏(71歳)の受賞速報が流れた。
細胞の中で不用になったたんぱく質を分解する仕組み、オートファジーの役割を研究されたそうだ。
よく分からないが、たんぱく質の合成と分解のリサイクルの仕組みのようだ。
日本人25人目のノーベル賞受賞者の誕生で、まだまだ今週は発表に目が離せない。
今年も文学賞候補には村上春樹氏の名が挙がっているが、本屋さんも準備している事だろう。
馬はまだまだ凱旋門賞を取れないが、人は各分野で優秀な逸材が世界に通用している。
今日(3日)の受賞は基礎生物学をやるすべての人の励みになると、同僚の言葉だが、神経の病気の治療法開発に期待が持てるそうだ。
朝日神社で頂いた東京都神社庁発行「生命の言葉十月」には、『至誠神を感ず』とある。
吉田松陰の言葉で、まごころは神さまさえも感動させると言う意味だ。
吉田松陰と言えば松下村塾で高杉晋作、草下玄瑞らを育てた幕末の尊皇思想家である。
たまたまこの言葉に触れ、その日にノーベル賞受賞ニュースに接した。
日本人の先進性は現代に立派に受け継がれていると、大隈良典教授のノーベル賞受賞に心強く思う。
しかし、よくよく考えると、今日の博打屋は神無月で神さまのお留守の朝日神社にお詣りしたことになる。
まあ、元々神頼みに行ったのではないので良いのだが、少ないお賽銭で何やら願った事は確かだ。
博打屋の願いなんて、言わなくても衆目の知るところだろうが。
明日(4日)は真夏日と言う。
昨日(2日)もあったが、スマホの扱いが分からなく、今日も文中にアンダーラインが入ってしまった。
何処かに指が当り、アンダーラインが入るのだろうが、消し方が分からない。
アンダーラインには特別な意味はない事をお断りしておく。
昨日など、消そうとあれこれ試みると、アンダーライン以外のラインも入ったりしてしまった。
困ったものだ、文明の利器は。



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