低気圧が西から列島を東上し、全国的に雨が移動する1日の予報(21日)。
昨日の「穀雨」が、1日遅れで熊本地方の震災地に「酷雨」となって朝から襲い、捜索活動も今日明日は断念せざるを得ないと言う。
屋外避難のテントも風雨に晒され、益々車中避難者が増える。
750回を超える余震の連鎖で、日を追う毎に被害が増え、避難場所となっていた施設にも倒壊の恐れが出て、風雨をついて別の避難場所に移動する避難者も出てきた。
こんな時に、益城町では4月の観測史上初となる降雨量を記録したそうだから、自然の猛威とは皮肉なものだ。
「全く甘くみていた」と後手後手に回った震災対策について、2度のM7超えの地震を体験した益城町町長が苦渋の心境を吐露していた。
近年幾度かの大地震災害を経験してきた日本だが、どこか他所の出来事としてしか受け止めていなかった。
本当の意味での過去の教訓を生かせていない現実に大いなる慚愧の念を漏らした。
自身も陣頭指揮に立つさ中、2度目の地震の時に何かを踏みつけ、足の裏を10針縫う怪我をしている。
崩れ落ちた熊本城を点検しながら、「嘘だろ~こりゃ~」と、熊本県民のシンボルの被害に落胆を隠さなかった。
被災地の首長たちには復旧・復興への膨大な課題が天から与えられたようなものだが、まずは目の前の非常事態に、後手から先手に回ることが急務のようだ。
近年、首都圏は幸いにもこうした大規模自然災害の直撃を受けていない。
ニュースはリアルタイムに届くが、やはりどこか他所の出来事としてしか受け止められない。
防災、或いは緊急時の身の振る舞いを、我が身の事として日頃から準備する人は少ないのではないか。
東日本大震災後に防災意識は高まったといえ、いざ現実に直面するとどうなるのか、博打屋にも分からない。
兎に角、地震の連鎖が収束することを願うしかないが、こうした自然の脅威を前に、人間の無力さは、思えば大昔の人々と大差がない。
現代人は自然のメカニズムを分かっているので、まだこの揺れや雨や風が、或いは火山の噴火が理解できようが、大昔の人々はただなされるがままに、逃げ惑い、怯え、神に祈るだけだった。
しかし、今日の今日だって、地震の連鎖を止める事など誰も出来ない。
天岩戸の前で踊ったと言う神話は、妙にリアリティーがある。
怪しげな空を見上げながら、近場のクリニックからの受診時間の通知を待っていた昼前だ。
前回の受診時は血圧の薬だけの処方だったが、次回検査を伝えられていた。
地域医療推進のせいか、我が町の地元医のこのクリニックは大変混んでいる。
朝9時開始の電話での自動音声受付をすると、順番は22番目という事で、午前中の診察時間内に組み込まれた。
午後からは西武園競輪G3が視野にあったが、雨が降るのが見えており、京王閣場外もあるので、診察が午後に食い込んだら京王閣にする予定であった。
昼前に電話があり30分前だと言うので出向き、採尿・採血・心電図を済ませ診察を待った。
採尿・採血結果は次回だが、心電図は直ぐに分かる。
何やら一部所見はあるそうだが、経過観察とかとで事なきを得た。
序でにこのところ左足首周辺が紫になって、内出血をしているかのように見えるので、こう言うのは何科が妥当なのかと聞くと、下肢静脈瘤の軽いもので、大丈夫だと言っていた。
確かに、年配者に下肢の血管が浮き出た人や、小さな痼のようなモノがあるのを見たことがあるが、その類いのようなものらしい。
毛細血管が浮き出して見えるので、内出血のように見える。
いつぞやの、夜中に飛び起きた左足脹ら脛のひきつりに関係でもあるのかと思ったが、そうでもないようだ。
ただの加齢によるガタの1つと言うことらしい。
予想外に病院が早く済んだが、西武園に行くには空模様が芳しくない。
西武園は初日だから余り焦れ込むのも不味い。
特選3レースを見られる時間に京王閣に着いたが、本場西武園が近いせいか客は少ない。
顔見知りの年配者に聞くと、初日にしては固くて固くてとボヤいていた。
そう言っている矢先、特選10Rは稻垣・近藤ライン1・2着に合志が3着と言うチョイ捻りの2870円。
11Rは浅井・吉田敏洋・桑原のライン決着590円。
せめて吉田が浅井を差さないかと期待したが、590円は何処まで走っても590円と言う浅井の強さだった。
これじゃ11Rの主役平原も負けられないよなと誰しも思う。
池田・平原・伏見と前2人は地元だけにガチガチの売れ方。
しかし、レースは魔物。
池田先行の番手平原は何時までも池田を庇い、二段駆けの松岡・濱田に捲られ3着がやっと。
9280円の好配当を演出してしまった。
やはり平原はトッポイなと苦笑する博打屋だったが、雨がぽつりぽつりと落ちてきて、現場まで行かなくて良かったと一人慰めた。
思えば平原は地元開催だけに、決勝まではノルマに近い。
しかし、浅井、稲垣は月末の日本選手権を睨んでいる。
最後まで頑張らなければならない平原が、初日特選を外すのは、百歩譲ればゆるされる。
この西武園G3決勝に残るのは平原以外のS班、下手をすれば平原を含め誰も居なくなる事も有りうる。
この読みが外れたら、博打屋の今節の西武園は元より外れだ。
キャッシュディスペンサー(CD)とATMの違いを投稿子から教えていただいた。
成る程と改めて気付かされた。
素直に銀行口座と書いておけば良かったが、せっかくの諭吉さんを銀行かよと思われるのをぼやかした。
この際説明させていただくが、博打屋の日銭は仕事の売り上げだから、当所予定しているタネ銭が枯渇するまではそれで戦う。
勿論、現場でタネ銭が増えると買い目を増やすことはあるが、基本的にはプラス分は売り上げとして入金する。
競馬場でしばしばタネ銭切れでATMに走ることがあるが、手数料を取られるのが何だか損をした気になる。
博奕での負けを思うと手数料など他愛ないものだが、それとこれとは別物。
ならば初めから諭吉さんたちを多数連れていけばと思われようが、博打屋とて人の子、後先を考えずに乱れ打ちをせぬとも限らない。
その自己管理こそが、博奕稼業の最低の修行。
長年そんな暮らしをすれば自ずとその事は学んでくる。
買いたくても買えない境遇に身を置いてこそ、火事場の馬鹿力のような読みも閃いてくる。
札束を振りかざして挑む博奕が上手く行くわけがない。
己の身の丈で戦ってこそ博奕ではないか。
明日(22日)の西武園でまた預け入れが出来れば良いのだが。
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『被災地酷雨』
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